Umi Shirano-ichijiku’s diary

一番好きな花は何ですか? 僕はイチジク(無花果)の花です。 咲いていることが見えないのですが、実の中に花が咲きます。 誰にも見られない所でひっそりと美しい桃色の花を咲かせる、 こんな奥ゆかしい花が眩しいです。

脚―動く、幸せ。

今日、バスから降りて家まで歩いている時、

ふと足を見て、

ー生きてる

と思った。

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生きてるって、動いている、っていうこと。

それは物理的に動いていれば分かりやすいけど、

そうじゃなくても、頭が動いている、心臓が動いている、胸が上下する、

まぶたが動いている...そんな微かな動きでも、それだけで十分生きている。

 

僕の祖父は生まれた時から足が不自由で、

ずっと車いす生活をしていた。

だから、僕みたいに、ふと動いている足を見て「生きてる」と思う経験はなかったかもしれない。

でも、彼は、ものすごく手先が器用でよく僕に凧を作ってくれたり、

習字を教えてくれた。

その、滑らかに動く手を見るたびに、僕は祖父が「生きている」と鮮やかに感じていた。

 

当たり前は、実は当たり前じゃないこと。

忘れがちだけど忘れちゃいけないこと。

 

僕は、石のように白く、冷たくなった祖父の手を覚えている。

動かなくなった、彼の手を。

 

動く、それだけがどれだけ幸せなことか、信号の明かりの下でせわしなく、

振り子のように前後する脚に、感謝。

May all moments is always shining for you. To all beatiful Fig floweres.